当院における
虫歯治療の特徴
1歯をできる限り残し、
痛みの少ない治療
患者様の歯を少しでも守るためにMI(ミニマルインターベンション)というコンセプトのもと必要最低限の切削で治療を行います。
高倍率のルーペやマイクロスコープを使用することにより、肉眼で見えない小さな見落としを防ぎ、低侵襲で長持ちする治療をご提供します。
2セラミックスで
予後の長い治療の選択
セラミックスは、唾液や温度変化による影響を受けにくく、金属のように腐食せず、表面性状も傷がつきづらい歯科素材です。歯と詰め物の間の接着力も金属より良好であることがわかっています。
治療後の虫歯再発を抑え、長期的に良好な予後をとれる治療をおすすめ致します。
3神経を残す歯髄保存療法
神経にまで達した深い虫歯も、ケースによっては神経を取る治療(抜髄)を回避することができる可能性があります。
当院では、マイクロスコープを用いて菌に感染した歯質のみを的確に除去し、細胞活性化や象牙質再生を促すMTAセメントで残った歯髄を覆って保護することが可能です。
4エクストルージョンで歯を残す
エクストルージョンは、矯正治療の一種で歯を抜かない治療法です。差し歯や歯が折れて、歯肉より下に歯根だけが残っているケースは抜歯が一般的です。
エクストルージョンは歯ぐきに残った短い歯根を部分的な矯正治療で引き上げ、歯を残し、かぶせ物の治療ができます。(根の長さなどにより適応・非適応があります)
虫歯治療について
虫歯とは
お口の中の歯の表面にたまる汚れである歯垢(プラーク)の中に存在する細菌(ミュータンス菌)が糖質(ショ糖)から酸を作り、歯の表面のカルシウムを溶かして穴を開ける病気です。進行すると元には戻らず、自然治癒も望めません。重症になるまで症状があまりなく気づきにくいことが特徴です。
虫歯の原因について
虫歯の原因として大きな4つの原因
1. 歯、宿主
これは歯の性質や唾液の性質、歯並びや不適切な被せ物、生活習慣などを意味します。もともと虫歯になりやすい歯なのか、汚れが溜まりやすいのか、まずは自分のお口の中の状態を知ることで自分に合った虫歯対策をすることが大切です。
2. 細菌
虫歯の原因菌として「ミュータンス菌」という細菌が良く知られています。ミュータンス菌などの細菌はプラークという細菌とその代謝物の塊を作ります。
歯と歯茎の境などに付着しているネバネバした白い塊が細菌の住処であるプラークです。プラーク1mgの中には1億個もの細菌が存在しています。プラークの中で細菌は酸を作り続けます。
この酸によって歯が溶かされて虫歯になっていきます。適切な歯ブラシによってプラークを除去することが重要です。
3. 基質
基質とは細菌たちのエサとなる糖質(ショ糖)などです。ミュータンス菌は糖質から酸と不溶性グルカンと呼ばれるプラークの元を作り出します。甘い食べ物や飲み物には注意しましょう。
4. 時間
これは歯が酸に曝露されている時間を意味します。食事後にお口の中は酸性に傾き、その後に唾液の作用によって中性に戻されます。
長時間の食事や頻繁な間食などはお口の中の酸性状態が長く続いてしまうため虫歯になりやすいお口の環境になります。食後は早く歯ブラシをして、なるべく間食は控えましょう。
虫歯の進行度
虫歯は進行度によってCOからC4までの5つの段階に分けられます。
CO
特徴
歯の表面のカルシウムが溶け始めている状態(脱灰)です。歯の表面が少し白く濁っていて、痛みはないです。 COの時に虫歯を見つけるのが理想的です。自分で発見するのは難しいことが多いので、定期的なメインテナンスに通いましょう。
治療内容
基本的にCOの場合は治療の必要はなく、丁寧な歯ブラシやフッ素を塗ることなどで進行を止めます。
C1
特徴
歯のエナメル質が溶け始めている状態です。茶色や黒色の穴や溝ができていて、痛みはないです。 虫歯の初期の段階なので治療も簡単で予後も良好です。日頃から鏡で自分のお口の中をチェックして、あれ?と思ったら歯医者さんに聞いてみましょう。
治療内容
C1からは歯を削って詰め物をする必要があります。虫歯部分を削り、白色の樹脂で穴を詰めます。
C2
特徴
歯は外側の表面からエナメル質、象牙質、神経の部屋と3層に分かれています。C2はエナメル質よりも内側の象牙質まで虫歯が進行した状態です。歯に黒い穴が開いていたり、痛みが出たり、冷たいものや甘いものがしみたりします。
象牙質はエナメル質より虫歯に弱く、急激に進行が進みます。痛みやしみたりする症状が出たら急いで受診するようにしましょう。
治療内容
虫歯部分を削り、大きさに合った詰め物を選択して埋めます。(樹脂、金属、セラミックなど) 象牙質の深いところまで虫歯が進行していた場合、神経の処置(根管治療)が必要になることがあります。
C3
特徴
虫歯が歯の神経の部屋まで進行した状態です。
大きな穴が開き、ズキズキと激しい痛みが出ます。冷たいものや温かいもので酷くしみます。根の先に病気ができることもあり、腫れぼったさや咬んだ時の痛み、膿の袋が歯茎にできたりします。
C3になると神経の処置(根管治療)が必要になります。根管治療は治療回数も複数回掛かってしまいます。また、神経の治療をすると歯の寿命がとても短くなります。なるべくこの状態になるまでに治療をすることが大切です。
治療内容
虫歯を削り、歯の神経をとって感染した根の中を洗浄して薬を詰めます。その後に土台を立てて被せ物(銀歯・金歯・セラミックなど)をします。
C4
特徴
歯のほとんどが虫歯によりなくなり、根っこだけが残っている状態です。
この状態になると強い痛みがあり、冷たいもの温かいものにしみることも多いですが、以前まで痛みがあったのに自然と痛みがなくなっている方もいます。これは歯が完全に死んでしまった状態です。
C4になってしまうと基本的には歯を抜く必要がありますので虫歯を放置することはやめましょう。
治療内容
歯を失っている部分の大きさによりますが、根管治療もしくは抜歯となります。 抜歯の場合は抜いた場所に補綴治療(入れ歯・ブリッジ・インプラントなど)が必要となります。
治療の痛みに対する
医院の配慮について
「歯医者さんが苦手」「治療での痛みが怖い」など歯医者さんで行われる治療に対する不安をお持ちの方は多くいらっしゃいます。まずは問診で患者様の不安や症状を丁寧にお伺いします。これからどのような治療が必要になるのかを説明させていただき、ご理解を頂いてから診療を行います。「何をされるのかわからない」という不安を解消することがまず痛みに対するコントロールの第一歩となります。
当院では表面麻酔を使用して麻酔の温度や注入速度にも配慮しながら痛みを最小限に抑える機材と技術をそろえて診療を行います。また、麻酔に使用する薬剤の種類や針の細さ(21G~35Gの超極細針まで)も治療内容や麻酔の手法によって細かく使いわけを行います。
一人ひとりの患者様の緊張や不安に配慮したペースで診療を心がけて行いますので、安心してご来院ください。 抜歯等の外科的な侵襲は、大小はあるものの生体にとって侵害刺激となります。それに伴う術後の痛みのコントロールとして基本的に痛み止め等のお薬をお出しさせていただきます。お身体の事などで服薬や投薬を受けている患者様は事前にお薬手帳を拝見させて頂く場合がございます。
虫歯の予防法について
虫歯の予防で一番重要なのは普段の歯磨きです。まず自分の普段の歯磨きがうまくできているのかを歯医者さんで確認してもらうのもいいでしょう。磨けていない部分はどこなのか、どこに注意して磨くべきなのかを教えてもらい意識的に注意して磨くようにしましょう。
小さいお子様は自分で磨くのは難しいので仕上げ磨きをしてあげましょう。歯磨き粉やフッ素のことなどで分からないことがあれば歯医者さんに聞きましょう。 定期的なメインテナンスで虫歯予防を行い、虫歯が見つかったとしても初期段階で治療を行えるようにしましょう。
インレー(詰め物)に
ついて
インレー(inlay)とは、虫歯治療で部分的に小さく削った穴にはめ込む詰め物のことです。インレーより大きく歯の全体を覆うような被せ物をアンレー(onlay)もしくはクラウン(crown)と呼びます。
インレーは歯を削った日に歯形を取り、技工所で詰め物を作成してきたものを後日はめる治療法になるので、来院回数が少なくとも2回かかります。
インレーは、素材やそれぞれのメリット・デメリットがあります。
インレー(詰め物)素材一覧
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素材 | パラジウム合金 | オールセラミック (e-max/ジルコニア) |
ゴールド |
---|---|---|---|
画像 | |||
特徴 | 保険治療 | 綺麗で壊れにくい | 体に優しく長持ち |
費用 | 保険 | 50,000円/60,000円(+tax) | 70,000円(+tax) |
審美性 | × | ◯/◎ | △ |
保証 | × | 3年 | 3年 |
耐久性 | △ | ◯ | ◎ |
虫歯のなりにくさ | △ | ◎ | ◎ |
メリット | 保険適応 | ・変色がない ・汚れがつきにくい ・天然歯との区別が付かない |
・金属の劣化がない ・二次虫歯になりにくい ・金属アレルギーの心配が少ない |
デメリット | ・金属アレルギーの心配 ・二次虫歯のリスク ・歯との接着力が低い |
自由診療なので費用がかかる | 自由診療なので費用がかかる |
クラウン(被せ物)に
ついて
歯の全体を覆う被せ物のことです。 クラウンにも、素材やそれぞれのメリット・デメリットがあります。
クラウン(被せ物)素材一覧
▶︎横にスクロールできます
素材 | レジン前装冠 | CADCAM冠 | パラジウム合金 | セラミック(ジルコニア・オールセラミック) | ゴールド | ポーセレン焼付金属冠(メタル ボンド) |
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画像 | ||||||
特徴 | 保険治療 | 保険治療 | 保険治療 | 綺麗で壊れにくい | 馴染みが良く長持ち | 綺麗で壊れにくい |
費用 | 保険 | 保険 | 保険 | 100,000円(+tax) | 100,000円(+tax) | 110,000円 |
審美性 | △→× | △ | × | ◎ | △ | ◯ |
保証 | × | × | × | 3年 | 3年 | 3年 |
耐久性 | △ | × | △ | ◎ | ◎ | ◎ |
虫歯のなりにくさ | △ | △ | △ | ◎ | ◎ | ◎ |
メリット | 保険適応 | 保険適応 | 保険適応 | ・変色がない ・汚れがつきにくい ・天然歯との区別が付かない ・歯との接着力が高い |
・金属の劣化がない ・金属アレルギーの心配が少ない ・咬む力に強い |
・変色がない ・汚れがつきにくい ・天然歯との区別が付かない |
デメリット | ・前装部分の剥がれ、メタルタトゥー ・着色、変色 ・二次虫歯のリスク |
・プラスチック素材のため壊れやすい ・変色しやすい |
・金属アレルギーの心配 ・二時虫歯のリスク |
・自由診療でコストがかかる ・硬いので噛み合わせている歯がすり減るおそれがある |
・自由診療でコストがかかる ・色が目立つ ・稀に熱さや冷たさがしみる可能性ある |
・自由診療でコストがかかる ・金属の上のセラミックスが欠けたり、摩耗するおそれがある |
素材 | レジン前装冠 | CADCAM冠 | パラジウム合金 | セラミック(ジルコニア)(オールセラミック) | ゴールド | ポーセレン焼付金属冠(メタルボンド) |
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画像 | ||||||
特徴 | 保険治療 | 保険治療 | 保険治療 | 綺麗で壊れにくい | 馴染みが良く長持ち | 綺麗で壊れにくい |
費用 | 保険 | 保険 | 保険 | 100,000円(+tax) | 100,000円(+tax) | 110,000円 |
審美性 | △→× | △ | × | ◎ | △ | ◯ |
保証 | × | × | × | 3年 | 3年 | 3年 |
耐久性 | △ | × | △ | ◎ | ◎ | ◎ |
虫歯のなりにくさ | △ | △ | △ | ◎ | ◎ | ◎ |
メリット | 保険適応 | 保険適応 | 保険適応 | ・変色がない ・汚れがつきにくい ・天然歯との区別が付かない ・歯との接着力が高い |
・金属の劣化がない ・金属アレルギーの心配が少ない ・咬む力に強い |
・変色がない ・汚れがつきにくい ・天然歯との区別が付かない |
デメリット | ・前装部分の剥がれ、メタルタトゥー ・着色、変色 ・二次虫歯のリスク |
・プラスチック素材のため壊れやすい ・変色しやすい |
・金属アレルギーの心配 ・二時虫歯のリスク |
・自由診療でコストがかかる ・硬いので噛み合わせている歯がすり減るおそれがある |
・自由診療でコストがかかる ・色が目立つ |
・自由診療でコストがかかる ・金属の上のセラミックスが欠けたり、摩耗するおそれがある |
ブリッジについて
歯を失ってしまった部分を直す手法には、入れ歯・ブリッジ・インプラントがありますがその中の1つです。
失った歯の両隣の歯を削って、ダミーの歯と橋渡しにつなげる歯の被せ物のことで、1本~2本程度の歯のない部分の両側に健康な歯が残っている方に適応となります。固定式になるので、入れ歯と違い取り外しの不要な被せ物の治療です。
素材は保険診療であればパラジウム合金使用の銀色の歯となり、自由診療であればジルコニアセラミックスで白い被せ物を選択することができます。
虫歯治療 料金表
歯髄保存療法 |
20,000円/1本 |
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エクストルージョン |
150,000円 |
治療内容の補足説明
歯髄保存療法 |
歯髄保存療法とは、歯の神経をすべて取り除くのではなく、感染した部分だけを取り除いて歯髄を残す治療法です。 |
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エクストルージョン |
エクストルージョンは、歯茎の中に隠れている歯を矯正の力を使って引き出し、歯茎の外に露出させる治療法です。 |